神保町君のメモ帳

ぶらぶら観たもの撮ったもの食べたもの 

板橋-上野-秋葉原?

 先週土曜日は午前5時に起きてちょっと遠征。この時間でも窓から入る朝日が眩しい。

 まずは一番遠い板橋区立美術館を目指す。遠いとおい・・ と思っていたけど、新宿から巣鴨へ移動して三田線に乗ると以外と早かった。1つの車両に乗客2人、そんなさみしい状況になってくると「もうすぐ西高島平か・・」と実感

駅から美術館までは徒歩15分ぐらい。歩道橋を歩いて高速道路の高架をくぐったあと、新大宮バイパス沿いに南下していく。そして釣り堀?のある公園を抜けたら目的地 9時半から開館のところ9時28分に到着 ちょこっと待って一番に入館

板橋区立美術館の正面玄関

開く瞬間

今回の「奥絵師・木挽町狩野家」展は入場料無料で写真撮影もOK 太っ腹!(でも何故か写真1枚もとらなかった) 早起きのせいで回らない頭にはちょうどいい優しい作品解説(現代風の新タイトルが面白い)に26点という程よい作品数 何より良かったのは座敷コーナーを作っていて、実際に畳の上で座布団に座りながら屏風と向き合えること。 まるで自分のウチでくつろいでる感じで、美術鑑賞というよりは、「自分の部屋に置くならどれだろ~」ってそんな目線で見れたのは楽しかった。(置く場所ないけど)

 

因みに一番自分の部屋に置いてもいいと思った作品は清原雪信「花鳥図屏風」(新タイトルは”夏と冬の鳥達”)※この作品は座敷ではなく通常通り展示

清原雪信、この人女性画家らしい。優しい線に、料紙装飾っぽい細かい金箔を散りばめた装飾的な画面 ちょっと琳派っぽい

でも客間に置くなら他の作品もいいかも。(客間なんてないけど)狩野尚信の「富士見西行・大原御幸図屏風」(新タイトル”平安のものがたり”)なんかも簡潔な構図で好きだし、狩野周信の「蛤観音図」(新タイトル”蜃気楼の観音さま”)も蛤から観音様が飛び出してて面白い。蜃気楼は巨大な蛤の仕業という考えがあったらしい。

 

 たっぷり寛いだ後は上野に移動 春日から大江戸線上野御徒町へ。目指すはリニューアルオープンした東京都美術館 GWでしかも子供の日・・ 人が多くないわけがないと思ってたけど想像以上 どこから並んできてるの?ってぐらいの美術館、動物園の待ち行列 暑さと人ごみにウンザリしながら目的地につくとそこだけ何故か平日?みたいな空きっぷり さらに目当ての「ベストセレクション2012」展は10人ぐらいしか人いなかった・・ 

こちらの展示は公募団体のオールスター戦 お世話になってる方が出品されてるので、その方の絵が一番の目的 なので他は早歩きで流し見して行ったけど、途中から足を止めて見たくなる絵が増えてきて案外楽しめた。

あと人が少ないことが幸いして、目当ての絵を20分ぐらい近づいたり離れたりしながら見てても怪しまれずにすんだ(ほんとか?)

 

 ベストセレクションを見終わった時点でまだお昼過ぎたところ もう2ヶ所ぐらい回れる時間だけど・・ くたびれたので帰ることにした。(根津美術館光琳はまた今度) 

そして、山手線に乗ってぼーっと窓の外を眺めていると秋葉原付近で、「絵師100人展02開催中」の文字 

思わず飛び降りてしまった・・

絵師100人展のポスター

この「絵師100人展」 去年見て存在は知ってたんだけど、今年も開催してるとは これから毎年開催するのか?

展示内容は日本のポップカルチャーの各分野(アニメ・漫画・ゲーム・ラノベなど)で活躍してる作家の作品 これじゃ分かり難いか・・ 要するにアニメ・漫画的なキャラクターを中心に構成した平面作品の展示会(余計分かり難い) ほとんどがいわゆる”萌え”って言葉で括れる作品 技法としてはほとんどがデジタルで数点手描きの作品があるかなって感じ 

去年の展示は結構楽しめたので、今回も結構期待して観始めた・・ でも・・ 正直期待はずれ 

いや、個々の作品はどれも素晴らしいと思うんだけど 

まず、展示空間 なんかいかにも特設会場に取りあえず飾りましたって感じで勿体無い それに、一応”日本”っていう1つのテーマで作品は描かれてるんだけど、なんだか展示にしまりがない もう少しカテゴリーで細分化して、展示を区分してもいいと思うんだけど・・ 作家の”活躍分野”とか、日本の四季でも”春・夏・秋・冬”とか・・ あと、作品の舞台になってる”都道府県”とか”ロケーション”とか つか、キャプションに作家のくわしい紹介がないのもよくわからない・・ 見に来る人殆どが詳しい人なんだろうけど、一応日本の文化を発信するって展示ならソレぐらいつけて欲しい 日本語と英語で

でもその辺は去年も一緒 一番去年との比較で落差が大きかったのは海外作家の招待作品が無かったこと 去年は海外の現代美術の作家が日本のポップカルチャーをテーマにした作品を数点出品していた そして実はソレが一番印象に残っていた

今年もそういう”外から観た日本”みたいなコーナーがあるのかなっと思ったらなんにもなし・・ 最初から最後までまとまりなくダラ--っと終わった コレで1000円か・・

最後にグッズ販売に関しても 今回気に入った作品が1,2点あった 普通、美術展ならまずその作品のポストカードあるかな?って思うけど、ポストカード自体ない!! いや、それでも他のクリアファイルとかでもいいから、全作品とは言わないまでも人気出るだろう作品数十種ぐらいを気軽に買える値段で用意して欲しい・・ なんかやたら高い(1万以上!)受注生産のアクリルパネルは全種?揃ってたけど・・

と、色々批判しておきながらちゃんとグッズは買ってしまう情けなさ・・

絵師100人展のグッズ

クリアポスターとトレーディングカードとチケットの半券 この金字でサインが入ったカードはレアなのだろうか

 普通の美術展と比べるのが間違ってるのかもしれないけど、アニメとか漫画が好きだからこそなんか悲しかった・・

今回行った展覧会:

東京都美術館 「Best Selection2012」 2012.5.4-2012.5.27まで

板橋区立美術館 「奥絵師・木挽町狩野家」 会期終了

・AKIBA_SQUARE 「絵師100人展02」 会期終了